RPA効率的に活用できていますか 〜RPAライセンスを最大限に活用する3つの方法〜

はじめに

導入されたRPAは上手く活用できていますでしょうか。

「RPAを導入した結果、○○時間の労働時間削減に成功!」という記事を読んで

「ウチもその位効率化できるかな」や、「RPAって最近よく聞くけどライセンス費用が高くて検討中」

とお悩みの方も多いのではないでしょうか。

本コラムではRPAを効率的に活用するための方法を、失敗事例を交えながらご紹介してまいります。

お悩みの皆様のお力に少しでもなれば幸いです。

 

効率的に使う方法 その1シナリオを全社へ展開する

RPAを利用して、労働時間を大きく削減する場合にはRPAで自動化の処理の流れを記載したシナリオを全社へ展開することが不可欠となります。

 

少しイメージがしやすいように業務に置き換えてみます。

 

サンプル事例-勤怠処理の共通化-

・利用者

一般社員、管理部門、管理職

 

・処理概要

それぞれの役割の社員が毎朝出社して、勤怠管理システムにログインして、勤怠データを出力し、

最終的には各自の役割に応じた確認作業を行っております。

このような事例では、赤枠部分の共通して行っているシステムの流れについては1つRPAでのシナリオを作成することで済みます。

シナリオをまとめることで全社展開できるだけでなく、システムのメンテナンスも行い易くなります。

 

・失敗事例

上記の例のようにRPAのシナリオは1つ作れば 全社展開可能と想定し、シナリオ開発を進めておりました。

しかし、実際には勤怠データの出力方法が役割毎に異なっていたために、全社での共通部品とはならず、一般社員用のシナリオだけ作って全社展開までは至りませんでした。

 

・失敗しないためのもう一歩

シナリオを作る前に業務フローをきちんと整理することが重要です。上記の失敗事例でも、最初から各自の作業をきちんと把握できていれば、シナリオ作成が間に合っていたことでしょう。

また現在の業務をただ自動化するのではなく、RPAの導入を機に業務の見直しを行うのも有効な手段です。上記例であれば、一般社員のログデータ突合処理の中で、勤怠処理を行っていなければ未入力になるので、そこで自身と管理部門へメールを通知する処理を加えることが出来ます。

 

効率的に使う方法 その2ロボットを効率的に使う

10時~12時は経理部門の処理、13時~15時は総務部門の処理を行い、夕方は営業部門の処理を実行する。

そのように、1台のロボットでもフル稼働させることで効率アップをさせることができます。

 

・失敗事例

ロボットの処理時間が繁忙期により長引いてしまったことで、後続のロボット処理がエラーとなってしまいました。

 
・失敗しないためのもう一歩

繁忙期が予め予想される場合には、処理を開始する時刻を事前に調整することで後続のロボット処理への影響を減らすことが可能です。

複数のロボットがいる場合には、複数のロボットに処理を分散させることで時間短縮につなげることができます。

またシナリオを作る際に、エラーが起きてもリカバリーし易い作りにすることで、後続処理の失敗時に対処することが可能となります。

 

効率的に使う方法 応用編 海外拠点利用

RPAをご利用されるお客様は、本社で集中管理されており業務の自動化も本社で完結されることも多いですが、中には、管理は本社部門で行うものの、ロボットの実行は海外の複数拠点も含めご利用されているお客様もおります。

私自身が実際のプロジェクトにおいてグローバル対応をしたなかで、感じたメリットと考慮点をまとめてみました。

 

海外拠点でロボットを利用するときのメリットと考慮点

観点メリット考慮点
拠点ごとのニーズへの対応ロボットの稼働時間や繁忙期など拠点ごとのニーズに対応できる。

ニーズに対応する部分と、全拠点統一するべきルール(パスワードポリシー等)は分けているか。

シナリオを全社へ展開する時

ERPなど、共通のツールを使っていることが多いのでシナリオを展開し易い。

言語が変わると、シナリオが上手く動かないことがあるので事前に検証しているか。
ロボットを効率的に使う時時差によりロボットのピーク時間を平準化しやすい。時差に加えて、祝日が世界で異なるためその考慮が出来ているか。
言語多言語対応のRPAツールが多く、同じツールを導入できる。

複数言語があるとマニュアルなども二重管理になるため、標準言語を定めているか。

ネットワークイントラネットで接続できていれば、AD連携やグループポリシーの適用などクライアント端末の管理が容易になる。国を跨ぐネットワークがボトルネックになりやすいので事前に検証しているか。
サポート体制リモートでのサポートが可能であれば、国内外を問わず支援できる。リモートでのサポートが不可能なときの現地で支援できるIT担当がいるかどうか。


終わりに

RPAを効率的に使うための方法をご紹介して来ましたが、RPAを活用していくためのネクストアクションのイメージが湧きましたでしょうか。

弊社では、RPAの新規導入からのご支援はもちろん、今お使いのロボットの改修まで幅広くサポートさせて頂いております。

RPA活用でお悩みであれば、ぜひ一度ご相談ください。弊社の実績豊富なコンサルタントとエンジニアが皆様のRPA導入を成功体験へと導きます。


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