RPA×OCRでデータをREADし業務をうまくLEADする
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Blue Prism OCR OCR×RPA RPA -
UPDATE
2020/03/05
はじめに
昨今、RPA×〇〇というキーワードをお客様との会話の中でよく耳にします。例えば、RPA×OCR、RPA×AI、RPA×クラウドなどです。
弊社のプロジェクトでも、RPA×OCRの導入を行う機会がありました。
本コラムでは、BluePrismを導入しているお客様で、ABBYY FlexiCapture(以下、ABBYY)というOCRツールの導入に成功した事例についてご紹介します。
ABBYYについてのリンクを以下に貼っておきます。
BluePrismとABBYYを連携させた導入事例
導入の経緯
「生産性の向上」や「働き方改革」を目指してRPAを導入している多くの企業で、PDFや紙媒体の情報をシステムに自動で登録したいというご要望があります。
弊社が担当しているプロジェクトのお客様も「PDFファイルの内容を基幹システムに登録したい」とのご要望があり、OCRツールのABBYYを選定し導入しました。
お客様のご要望に基づくOCRツールの選定基準は以下になります。
- 基本的にデータ構造化しているものを扱うため、手書き文字については対象外とする
- 読み込むPDFファイルのフォーマットが多様なため、柔軟な文書定義が作成できること
上記の要件より、定型・非定型両方の帳票を読み込める、データ構造化しているものの読み取り精度が優れている、且つお客様が既に導入しているBluePrismとの親和性が高いABBYYを選定しました。
ABBYYの特徴は、「定型・非定型帳票に対応」「手書きには対応していないが、読込精度は良い」「世界的なシェアと実績は十分」といった点です。
導入事例
それではまず、今回私が導入したRPA×OCRの導入後フローと、BluePrism×ABBYYのメリットや工夫について以下にまとめます。
まず、自動化後のフローは大まかに以下のようなフローになります。
①ユーザー:登録したいPDFと依頼用のファイルを作成してロボットへ依頼
②BluePrism:依頼された各ファイルを取得
③BluePrism:ABBYYを起動
④ABBYY:ロボットの指示を受け取り、読み取り処理
⑤ABBYY:読み取り処理の結果を返す
⑥BluePrism:処理結果を受け取り
⑦BluePrism:エラーがないか事後チェックを行う。
⑧BluePrism:読み取った内容を基幹システムに登録
⑨BluePrism:処理結果をユーザーに返却
⑩ユーザー:処理結果を確認し、基幹システムで最終確認を行う
メリットその1 ③~⑥ BluePrism-ABBYYの連携の処理
一つ目のメリットは、「開発効率の高さと、運用管理の効率化」です
現在、ABBYYはBluePrismのテクノロジーパートナーとしてコネクター部品(BluePrismのオブジェクト)を提供しているため、BluePrismからABBYYに処理させることが可能になりました。そのため、開発する際にはオブジェクトのアクションを呼びだすだけでABBYYに処理させることができ、ABBYYとの連携が簡単になりました。
これにより、ABBYY側でのエラー対応を行わずとも、BluePrism側でエラーのハンドリングができるため、エラーの制御やそれに伴う運用管理も容易になります。
例えば、読み取りエラーか、ユーザーが予期していないファイルを依頼したエラーか、未知のエラーかなどの調査が比較的簡単に行えます。
メリットその2 ⑦~⑨ 読み取りエラー時の対応の処理
もう一つのメリットは、「BluePrismによるABBYYのエラーの補完」です。
ABBYYで読み取ったファイルのデータにエラーが存在する場合、BluePrism側で補完することができます。ただし、すべてというわけではなく、例えば、以下の様なルール化可能な場合です。
- 日付しか入らない項目に日付以外の値があれば、BluePrism側で判断して日付データに補完
- ABBYYで補正できなかった文字をBluePrism側で適切な文字に補完
この補完作業で、読み取り精度をより高いものにすることができます。
さらに今回のプロジェクトでは、読み取りエラー時の確認・修正にも工夫を行いました。
OCR画面での確認作業となると、ユーザーも画面操作や手順を覚えるなど大変であり、確認用のPCやライセンスなど色々と検討することが増えます。ユーザーがエラー箇所を確認しやすいExcel上で確認できるようにBluePrism側で設計することで、ユーザーの確認・修正作業が簡単になりユーザビリティの向上につながります。
おわりに
BluePrismとABBYYを連携させる上での注意点
ここでは導入時の注意点の一つ、環境構築についてお話しします。
ABBYYの環境構築はクラウドとオンプレミスで可能です。
今回の導入ではオンプレミスでサーバーを構築する方法を採用しました。特殊な事例として、サーバー代節約のため、BluePrismサーバーにABBYYを構築し、サーバーを共存するやり方などもあります。
サーバーの構築方法は、導入する会社の情報システム部門の考えやセキュリティポリシー等、よく確認・検討する必要があります。
また、ここでは触れていないABBYYのライセンスについて等の考慮すべき点も多くありますので、お気軽に弊社にお問い合わせください。
RPA×OCRツールの導入についてご相談ください
今回のコラムでは弊社がBluePrism とABBYYを連携させて導入した事例についてご説明いたしましたが、いかがでしたでしょうか? メリットや注意事項など、少しですがご説明できたと思います。
弊社では、ABBYYだけではなく様々なOCRツールの知見を有しており導入実績もあります。また、BluePrismに関する資格保有者が多数在籍し、企業様向けにBluePrismのトレーニングも行っております。
今回のコラムではご説明できなかったナレッジやポイント、導入事例なども多くありますので、今後RPA×OCRツールの導入を検討されている方はぜひ弊社にご相談ください。貴社の業務自動化を最適なソリューションでサポートいたします。
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