【Blue Prism】Blue Prism Interactを導入するために必要なこと
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UPDATE
2022/09/16
目次
1. はじめに
夏から秋に変わり涼しくなって来ましたね。今年の夏は電気代の高騰と暑さにより初めて見る金額の利用料金だったので、ようやく暑さが落ち着いてほっとしています。
今回はお問い合わせが増えているBlue Prismの新製品であるBlue Prism Interactを導入するために必要なことをご紹介していきます。
内容の多くがBlue Prismを利用されている方向けの内容となっておりますので、Blue Prismについては下記の記事がご参考になるかと思います。
Blue Prismの定着に成功されているお客様の事例をご紹介しております。
開発画面の様子が気になる方はこちらもどうぞ。
2. Blue Prism Interactの紹介
そもそもBlue Prism Interactとは
「公式サイトの紹介ページ」も合わせてご参考ください。
人とデジタルワーカー(RPAでいうロボットのことです)を連携することが出来る製品です。
実際にどんなことが出来るのかをユースケースで確認していきます。
2-1. ユースケース1
Web画面からの手動実行。
Blue Prism Interactを利用される理由のほとんどがこちらです。
分かりやすいUIに必要事項を入力して、送信するだけで、ユーザーはロボットの実行依頼が出来ます。
Blue Prismユーザーであればコントロールルームを想像するかと思いますが、どの端末でロボットを実行するかは後続処理で決定します。
そのため、実行依頼をかけるユーザーには意識をさせないユーザーフレンドリーな所がBlue Prism Interactを全社展開などで活用できる強みだと思います。
実はこの入力の画面もBlue Prism Interactではノーコードで簡単に作成することが出来ます。(こちらも機会があれば、ご紹介したいですね。)
上記の画像以外にも、他システムのログインパスワードを入力してもらうようなケースや、プルダウンから選択肢を選んでもらうような画面も作れます。
2-2. ユースケース2
こちらは、もう一歩踏み込んだ使い方です。
Blue Prismのロボットの実行結果に対して人が操作し、再びBlue Prismを実行させることが出来ます。
ロボット実行後に追加で入力が必要な項目がある業務フローや、OCRで読み取った結果を人間でチェックして問題無ければ基幹システムへの登録処理を行うような使い方も可能です。
3. Blue Prism Interactを導入するためにやること
Blue Prism Interactに限らずRPA製品は導入して終わりの魔法のツールで無いことは皆様ご存知かと思います。
Blue Prism Interactを導入して成果を出すためには、下記の3点についてきちんと考慮した上で導入することをお勧めいたします。
- そもそも何ができるソフトウェアなのか理解する
- 導入に必要なインフラ要件を確認する
- Blue Prismとの連携方法を検討する
この3点について考慮しつつ、内製化されているお客様の場合はロボット開発と同じように内製化でやるのか
Blue Prismのプロフェッショナルサービスを利用するのか、はたまたライセンスを購入した代理店にサポートを依頼するのか考える必要があります。
もう少し具体的にご説明していきます。
3-1. そもそも何ができるソフトウェアなのか理解する
利用者目線でユースケースを2つご紹介しましたが、開発者目線でもご説明します。ワークキューにデータを格納してロボットに連携することがこのBlue Prism Interactの本質的な役割です。
ワークキューには画面で入力したデータ以外にも、どのユーザーが入力したかなどの情報が暗号化した上で格納されます。
ロボットはこのワークキューのデータを取り出して、業務の自動化を進めていきます。
3-2. 導入に必要なインフラ要件を確認する
オンラインドキュメントより執筆時点で最新版の4.6をURLと共に、私が実際に導入支援させて頂くときに注意している点を補足します。
注意ポイント:OSの動作要件がWindows Server2016 Datacenterまたは2019
スモールスタートで始められるお客様の中には、自社のPCにBlue Prismサーバーを構築してそのまま運用されている方も多くいらっしゃいます。
ほとんどの場合OSはWindows10ですので、動作要件であるWindows Serverを満たさないため動作対象外となります。
これを機に本格的にBlue Prismの構成を見直すか、Blue Prism Interact以外の手段を検討する必要があります。
ご支援させて頂いているお客様もWindows10でしたので、今回サーバーOSの導入を含めてBlue Prismの構成見直しをサポートしているケースもございます。
注意ポイント:インストールが必須なソフトウェアが多くあり、それらはバージョンの更新頻度が高いため検証が必要
セキュリティが厳しいお客様ですとインストールには申請が必要なことがあるため、申請だけでも苦労します。
そうでなくとも、バージョンの更新頻度が高いため要件を満たしている最新バージョンをダウンロードした上で事前に検証することを推奨します。
注意ポイント:Webサイト(https://interact.localなど)をDNS登録できること
Blue Prismはランタイムリソース(ロボットとして動くPCのことです)との通信に名前解決が必要なので、大抵はDNSサーバーを利用されているかと思います。
しかし、小規模ですとサーバーのhostsファイルに記載して名前解決をしているケースもございますので、DNSサーバーが利用できるかがポイントとなります。
3-3. Blue Prismとの連携方法を検討する
1.でデータをキューに格納する話はご説明したかと思いますが、そのキューもどのように取り出すか検討する必要がございます。
Web画面からの手動実行を受ける際に優先度を考慮した作りとするのか、また取り出したキューをどのロボットに振り分けて実行させるかなどを検討していきます。
取り出し方法の一例ですが、Blue Prismのファンサイトで公開されていた遅延実行フレームワークの考え方などが挙げられると思います。
Blue Prism で遅延実行フレームワークを構築する③(リアルタイム起動との合体、そして完成☆)
※以前はソースコードもgitにアップロードされておりましたが現在は削除されており、考え方などがブログに残っているだけとなっております。
考え方としては、Blue Prism社が提供しているリアルタイム起動フレームワークを発展させたものとなります。
Blue Prismの複数ライセンスが必要となりますが、スケジュール実行で順次キューに詰めたデータを取り出していく形となります。データを取り出すロボットと、実際に自動化を行うロボットが稼働します。
ロボットが稼働した結果を、利用者のニーズとして業務で利用するチャットツールに連携が欲しいということであればTeamsやSlackに結果を連携することも考えられますので、要件に応じてカスタマイズが必要となる部分です。
Process for Blue Prism リアルタイム起動フレームワーク
4. おわりに
Blue Prism社に限らず新製品が登場して加速するRPAによる自動化市場。
今回はBlue Prism Interactを紹介しましたが、新製品を導入するためには製品を理解して効率よく能力を引き出していくことが重要です。
Blue Prism InteractはBlue Prismの利用を全社展開するときにおいて、Web画面からの手動実行が出来るのでニーズがあると思います。今回その助けになれば幸いです。
Blue Prism InteractがあるならBlue Prismを使ってみたいけど、今の不安定なRPAから乗り換えできるかどうか不安なので相談したいといったような問い合わせもお待ちしております。
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