脱Excelに向けたPowerAppsの有効活用
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Power Apps Power Automate ノーコード ローコード -
UPDATE
2022/03/04
目次
1. はじめに
少しずつ暖かくなってきて、乾燥も気にならなくなってきましたね。
私は自社の潤い大臣(自称)としてオフィス内を乾燥から守っているのですが、この立場も次の冬までお役御免になりそうです。
本コラムは、業務上のExcel運用上の課題、特に共有に関する課題をPowerAppsを使って解決してみました!という内容になっております。
1-1. Excelによる共有管理
Excelは本来表計算ツールですが、その使い勝手の良さから文章管理ツールとしても使われます。今や小学校の授業でも扱うことがあるようです。
実際にIT業界の現場では、要件定義書や設計書などのドキュメント、また端末管理やアカウント管理など、複数人で編集するデータをExcelで管理することが多いです。
Excelの機能として"共有"と"共同編集"という機能があり、同時に複数人でExcelを編集できるようになります。実際にExcelファイルの共有設定をしてみました。
1-2. 脱エクセル
しかし、Excelの共有機能は使い勝手が悪い、というのが本音です・・・。運用上以下のような事象が度々見られました。
- 競合が発生したので、Excelファイルをローカルで作業し、そのままサーバ上アップロードしてファイルを上書きしてしまった。
- 列の挿入、セル結合など、共有中にはできない操作が必要なために、再度ファイルをサーバに上げ直し、共有設定し直すことが頻発した。
- Excelファイルの作業後の連携漏れや、タスクの把握漏れで作業フローが止まってしまった。
- Excelに表とグラフ、参照用のローデータ、VBAコードを管理していたが、情報量が多すぎて扱いづらくなった。
これらのような運用上の課題をシステムでフォローする脱Excelを検討しました。
2. PowerAppsを使った共同編集可能ツール
2-1 PowerAppsのデータソース
PowerAppsで扱うデータに関して、SharePointを使うことができます。SharePointとはMicrosoft365、及びOffice365で提供されるサービスの一つで、ファイル共有・情報共有を目的とツールです。
Excelファイルをインポートすることで、Excel内のデータをデータベースのように扱うことができます。実際にExcelからSharePointに移行すると以下のようにリストを形成します。
2-2 PowerAppsでアプリケーション作成
PowerAppsとはMicrosoft365、及びOffice365で提供されるサービスの一つで、ローコードでアプリケーションを作成するためのツールです。
実際にSharePointにで作成したリストを表示、更新するアプリケーションを作成してみました。
作成したアプリを動かしてみます。
簡単に表管理アプリケーションを構築することができました。
2-3 PowerAppsの共有
作成したアプリケーションを複数人で共有します。こちらも実際にメール管理アプリを共有設定してみました。
アプリケーションを使用するための共有だけでなく、編集するための共有も簡単にできました。
3. そして、高みへ・・・
3-1. PowerAppsのさらなる拡張
業務上の観点で、リストの編集後に別の担当者に通知したいことがあります。
今回作成したメールアドレス管理のメールアドレスを選択してメールを送る機能を付けます。
こちらの処理にはPowerAutomateと連携して処理します。
PowerAutomateとはMicrosoft365、及びOffice365で提供されるサービスの一つで、PC上の操作を自動で行うロボを作成するためのツールです。
PowerAppsのアクションに応じて別のアプリケーションを動かすことができます。
PowerAutomateとPowerAppsを利用したメール送信の自動化については、以下のコラムに記載しているので、こちらをご参照ください。
【Power Apps】ノーコード、ローコードアプリ開発の検証 ~PowerAutomate実装編~ | BTC RPA (bigtreetc.com)
3-2.PowerAppsを利用した脱Excel化
PowerAppsを活用することで、<1-2. 脱エクセル>で述べたExcelの課題を解決することができました。
- 競合が発生したので、Excelファイルをローカルで作業し、そのままサーバ上アップロードしてファイルを上書きしてしまった。
→アプリケーションを利用することで、クラウド上で同時編集が可能になり、ファイル調整事故が無くなった。
- 列の挿入、セル結合など、共有中にはできない操作が必要なために、再度ファイルをサーバに上げ直し、共有設定し直すことが頻発した。
→フロントの修正はPowerAppsの編集で行うため、リストのデータに影響がないため、再設定が不要になった。
- Excelに表とグラフ、参照用のローデータ、VBAコードを管理していたが、情報量が多すぎて扱いづらくなった。
→情報量が多くてもアプリケーションは問題なく稼働するので、情報量が多くなっても扱いやすい。
- Excelファイルの作業後の連携漏れや、タスクの把握漏れで作業フローが止まってしまった。
→アプリで自動連係が可能、メール通知でタスクの把握漏れもなくなり作業フローがスムーズになった。
4. 終わりに
今回のツールを運用することで、ファイルの共有をより正確・効率的に実施することができ、さらにメール通知機能と組み合わせることで申請・承認のフローも自動化できます。
PowerAppsには今回紹介していない機能が多くあり、SharePointとPowerAutomateを組み合わせることでさらに多くの課題解決ができます。
弊社ではこういったPowerAppsシステムの導入により、業務の効率化をした経験があります。
また、PowerAutomateのようなRPAツールを開発、安定稼働でお客様の課題を解決した経験も豊富です。
脱Excel、PowerAppsやRPAに関してご興味がありましたら、ご連絡いただければと思います。
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