在宅勤務のすゝめ
目次
はじめに
皆さんこんにちは。ゴールデンウィークが明けて、いかがお過ごしでしょうか。
都内では非常事態宣言が延長し変わらず自粛ムードではありますが、地方では解除された自治体もあるなど収束の希望が見えて参りましたね。筆者は保育園休園も重なり自宅で子育てをしながら完全な在宅勤務を行っています。さて、今回コロナが猛威を振るったことで、各業界多くの企業で予期せぬ在宅勤務が実施されたことと思います。しかしながら、働き方改革があまり推進されなかった日本において、きっかけがコロナではありましたが今回の在宅勤務の実施は大きな変革であると考えています。
そして、今後在宅勤務をはじめとした働き方改革が進み人々の生活の質が向上されるとよいのではないかと思い、今回は在宅勤務についてのお話をしたいと思います。
在宅勤務をして感じたメリット
筆者は4月から在宅勤務を開始し、コラムを執筆している現在でちょうど1か月半ほど在宅勤務を行っています。
そこで実際に在宅勤務をして感じたメリットを3つ挙げようと思います。
通勤時間の削減
在宅勤務になったことでまず大きなメリットだと感じたのは通勤時間がなくなったことです。私の場合は出勤までに主人を仕事に送り出し、子供の支度と保育園へ送る生活をしていたので、毎朝とても時間に追われていました。通勤時間がなくなったことで、すぐに業務を開始できることは非常にメリットがあります。今回は途中から保育園が休園になったため、登園はありませんでしたがそれでも満員電車に揺られることなく朝すぐに業務に取り掛かれるというのは非常に助かります。
プライベートと仕事の両立
在宅勤務になったことで、子供の体調不良などの際にもすぐに対応できるようになり仕事と家庭を両立しやくすなりました。これまで子供が幼いため体調を崩しやすく、小学生などと比べて少しの体調の変化でも保育園を早退お休みしなくてはならず、その都度私自身も仕事を早退やお休みさせてもらっていました。仕事をしていくうえで仕方のないこととはいえ、職場からすぐに向かっても体調を崩した子供のお迎えまでに時間がかかり心苦しかったり、同じプロジェクトメンバーに迷惑をかけ申し訳なく思っていました。
しかし、在宅勤務をすることで、子供を家で見ながら仕事を進めることもでき家庭のことと仕事を両立させやすくなりました。
会議の調整のしやすさ
業務の面での最大のメリットだと感じたのは会議調整のしやすさです。
これまでは、会議を行うとなると、会議室の確保、クライアントのスケジュール調整、同席者のスケジュール調整とあわせて移動時間の考慮が必要でした。
しかし、在宅勤務を開始してからビデオ会議が主流となり、移動の時間やオフィスの会議室の確保が不要となり、クライアントと同席者の予定の調整のみ行えば会議を開けるようになりました。これにより、非常に会議を開催しやすくなり、確認事項や提案事項など直接お話しするスピード感が上がることで認識齟齬が生じにくくなりました。
在宅勤務で生じるデメリット
在宅勤務を進める中でデメリットは今のところあまり感じていませんが、しいて挙げるとすればレスポンスにタイムラグが生じる場合があることです。担当者にもよりますが、業務が忙しい人の場合はやはりメールの確認時間や優先度の都合から、互いにレスポンスに時間がかかってしまい同じ空間で作業しているときよりタイムラグが生じやすくなっているように感じます。
また、懸念事項となりますが今後以下の3つのような課題が生じるのではないかと考えています。
要件を見落とす危険性
オンライン会議はメリットをすごく実感している反面、効率よくポイントを絞って進めてしまうため内容を端折ってしまったり、雑談の中で発見できる要件を見落とす危険性をはらんでいると感じています。
プロジェクトの管理
在宅勤務では、従業員それぞれが自宅で勤務しているため、作業状況が把握しづらくプロジェクトの管理について工夫が必要になることが考えられます。
プライベートと仕事のすみわけ
プライベートと仕事の両立がしやすいというメリットもある在宅勤務ですが、特に保育園や学校の休園、休校により日中育児をしなくてはいけなくなった際に仕事と家事・育児との棲み分けが難しく、上手く切り替えないと仕事の時間が夜間にズレ込むことになり兼ねないという状況が考えられます。
今回筆者はこの点について、仕事で関わりのある人に対し、家で育児をしながら業務を行うこと、それに伴い業務可能な時間帯が通常勤務時の定時からずれる可能性があることをあらかじめ伝え、了承いただくことで時間の切り替えをするよう工夫しています。
在宅勤務をサポートするツール
次に、在宅勤務を進めるうえで役に立つと感じたツールを紹介していきたいと思います。世の中に多数のツールが存在し、プロジェクトによっても使い勝手が異なると思いますが、筆者が使ってよかったと感じたツールを3つ挙げていこうと思います。
Microsoft Teams
Office 365 のサービス各種と連携する機能を持った、ビジネスチャットツールです。
Microsoft Teamsでは、チームメンバーとのチャットやミッション、プロジェクトごとにチームをつくりコミュニケーションを行ったり、Outlook 予定表で会議通知を送信して会議を開催、Teams 上で Excel 資料や PowerPoint 資料を共同編集を行うことができます。
また、Plannner でタスクをメンバーに割り振ることができるため、同じ空間にいなくてもタスクの管理をスムーズに行うことができます。
Chatwork
タスク管理機能、ビデオ・音声会議、ファイル共有など、仕事の円滑化・効率化を支援するコミュニケーションツールです。こちらもMicrosoft Teamsのチームと似たようにミッション、プロジェクトごとにグループチャットを作成することができます。ダイレクトチャットやグループチャット上で伝えたいことをすぐに伝えることができたり、タスクを作成して割り振ることができるのため効率的に業務を進めることができます。
Miro
付箋を使った軽いワークショップや議論を整理するのに便利なオンラインホワイトボードツールです。
ビデオ会議が増えたことで注目を集めているオンラインホワイトボードツールの中で、Miroはテンプレートも豊富で使い勝手もいいツールだと感じました。
筆者は無料版で使っているため、ボードを3つまで利用可能です。フリーハンドや図形に対応しているだけでなく豊富なテンプレートにはマインドマップなどもあるため会議の中で出た事柄を埋めながら議題を整理することができます。
在宅勤務におけるプロジェクト管理
デメリットのところでも懸念事項として挙げましたが、在宅勤務を進めていくにあたり、プロジェクト管理者や経営者が気になるのがプロジェクト管理についてだと思います。今まで対面で管理していたところ、各人が自宅で勤務するにあたり不透明な部分も増えると思います。もちろんプロジェクトや会社ごとに一概には言えませんが、上記で紹介したツールなどを活用することで、これまでとは違うプロジェクトや組織運営が実現できる可能性があるのではないかと筆者は考えています。
また、以前のコラム記事で紹介したプロセスマイニングのツールを活用することで、業務の実態を把握したり、業務改善につなげることができ健全なプロジェクト運営ができるのではないでしょうか。
在宅勤務を助けるRPA
最後に、日本の様々な企業で在宅勤務を取り入れた際に生じた課題をRPAで克服できるのではないかという展望についてお話したいと思います。在宅勤務開始に伴い、課題として「印鑑制度」が話題となりましたが、このほかにも在宅勤務推進の際にボトルネックとなる業務があるのではないかと考えています。
例えば、外部からアクセスできない業務、データを持ち出せない業務のために担当者が会社に出勤しなくてはいけない、また期日が厳しい経理業務は現状在宅勤務が難しいかもしれません。そこで、持ち出せないデータの処理を社内のセキュアな環境に配置したRPAにあらかじめスケジュールを設定して実行させることで、担当者は出勤することなくスケジュール通り動いているか確認するだけでよくなる場合があります。
また、期日が厳しい業務のうち、単純作業をRPAに行わせることで、担当者の業務負荷軽減につながる可能性もあると考えています。
今回の在宅勤務を機会に、働き方改革がより推進されることを願っています。
<今回話題として出したプロセスマイニングに関するコラム>
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