AIテクノロジーとAutomation Anywhere/IQ BOTが描く業務自動化の未来
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Automation Anywhere IQ BOT 渡部直樹 -
UPDATE
2019/06/02
みなさんお疲れ様です。渡部です。
今日はRPAの未来についてお話していきましょう。
RPAとAIテクノロジー
RPAは将来的には、AIや機械学習などの高度な技術を組み合わせて、さらに多くの業務へ活用されることが期待されています。
では具体的にどのようなアプローチになるのでしょうか。
RPAについて多くのレポートを出しているEVEREST GROUPのレポートを参考に考えてみたいと思います。
※日本語翻訳リンクは【こちら】
RPAとAIテクノロジーの主な違いの1つは、処理できるデータの種類です。RPAは構造化データを処理しますが、AIツールはあらゆる種類のデータ、特にテキスト、PDF、スキャン文書、Webコンテンツなどの非構造化データを処理できます。
具体的に言えば、RPAはExcelの表形式のデータなどフォーマットが決まったものについては処理できますが、フォーマットが固定化されていないものについては処理できません。AIツールは、フォーマットについては意識をせず、データをAIが学習し、そのデータが何を意味しているのかを判断し、適切な処理を行うことができます。
ただ、このレポートが言っているのは、RPAとAIテクノロジーはお互いが独立しているのではなく、相互補完することで最大の効果が出ると謳われています。AIツールによって、非構造化データから構造化データへ変換し、構造化データをRPAがシステムに登録していくようなものです。
たとえば、顧客からのメールで「商品Aを来月20日までに120個納品してください」という本文が来たら、AIにより
非構造化データ | 構造化データ |
---|---|
「商品Aを来月20日までに120個納品してください」 | 商品:商品A 納期:2019/07/20 数量:120 |
の変換を行い、あとはRPAの得意分野であるシステム登録を自動で行います。イメージがつきましたか。
また、このレポートでは、AIテクノロジーの導入について
- How to get started with AI technology and business process automation(業務自動化のためのAIテクノロジーの始め方)
- AI technology investment(AIテクノロジーのための技術投資について)
についても触れているので、RPA推進を担っている方々はぜひ読んでみてください。
Automation Anywhere/IQ BOT
現在、各RPAベンダーがAIとの組み合わせについていろいろな取り組みをしていますが、今回はAutomation Anywhereの「IQ BOT」について紹介します。
上記で説明したRPAとAIテクノロジーの組み合わせを実現できるツールです。
特長としては「業務担当者が修正したものから継続的に学び、より賢くより正確になっていく」ことができます。
たとえば紙帳票からのデータ抽出では、従来型OCRでは最初に大掛かりな帳票定義をする必要があり、その難しさから敬遠されてきていましたが、IQ BOTでは帳票定義を行う必要が無いので、すぐに実際の業務に組み込むことが可です。ただ、最初はやはり未学習状態なので、あまり精度よく認識してはくれませんが、業務を進めていく(継続学習していく)とより頭が良くなっていきます。
https://www.automationanywhere.com/より引用
RPAもよく「最初は新人ロボなので、できることが少ないですが、少しずつ成長させていきましょう」と言いますが、「成長させる=手順を複雑化させていく」のはRPAエンジニアの仕事になってしまい、あまり現場の業務担当者の方が成長させるという想いは出てこないかもしれません。
しかし、IQ BOTは業務担当者がやっている修正手順をその場で学習していく=その場で成長が見れるので、「現場が育てるAI」としてより親しみの持てるロボになるかと思います。
本当に新人君を一人育てるイメージですね。
IQ BOT 6.5のリリースについて
先日IQ BOT 6.5がリリースされました。
「IQ Bot 6.5」の主な新機能
- 文書処理は日本語を含む190言語に対応(ユーザー インターフェイスも日本語、英語、フランス語、ドイツ語、韓国語、スペイン語、繁体字/簡体字中国語に対応)(190言語の詳細はマニュアル(リンク)に記載されています)
- 文書処理機能を持つ新規のモバイル アプリを提供
- AIアルゴリズムを改善して文書の分類と選別精度を向上
- 大手AIパートナーが提供する予測モデルの構築やチャット ボット(自動会話プログラム)などの機能を新たに搭載
ついに日本語ドキュメントにも対応されました!。
実は前バージョンの6.0でも日本語ドキュメントの読み取りは可能でしたが、たとえば「Validator」という検証画面では日本語文字の修正が出来なかったり、今一歩の部分がありました。
6.5により改善され、これでより日本企業での導入が進むと判断できます。BTCとしてもAIによる業務自動化で注目しているソリューションでもあり、本気で業務自動化をしたいユーザー企業と現在PoCを進めているところです。
みなさんもチャレンジしてみませんか!!
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