業務整理テクニックその1・yFilesを使ったAsIs/ToBeの簡単作成

お疲れ様です。渡部です。
今日は業務整理のテクニックについて触れていきたいと思います。

AsIs/ToBeとBPMN

RPAを導入するときによく現状業務の整理とRPA導入後の業務フローを示すために

  • AsIs図(現状)
  • ToBe図(あるべき姿)

をよく作ると思います。以下のようなものですね。

AsIs/ToBeを作成すること(=業務を整理しあるべき姿を定義する)はRPAコンサルタントには必須なスキルとなっています。

さて、この業務フロー図の整理についてですが、みなさん独自でやっている部分があるかと思いますが、標準化されたものがあることをご存じですか。

BPMN ビジネスプロセスモデリング表記法(英語: Business Process Model and Notation)
(↑クリックするとGoogle検索に飛びます)

www.bpm-portal.jp
 
業務プロセスモデル図ってどう作るの?世界一わかりやすいBPMN解説
BPMN(ビジネスプロセスモデリング表記)は複雑に絡み合う業務プロセスを可視化し、部門間をまたいだ業務プロセスの繋がりや関係性を把握するためのフレームワークです。BPMへ取り組む上でまず使用されるツールの一つでもあります。本記事ではこのBPMNに焦点を当てて、...

BPMNを理解することで、だれが見てもわかりやすいフロー図にすることは可能ですが、RPA導入でのAsIs/ToBeの作成においてはBPMNに従うことは必須では無いと私は考えています。
現場で見やすいAsIs/ToBeを作成し、業務担当者やRPAエンジニアとの業務理解を深めることこそが重要で、必要なことが記載されていればいいです。
が、やはりBPMNを一度勉強したほうがよりよい整理ができることも確かなので、上記リンク先を一度よく読んで、BPMNについて勉強されることをお勧めします。

BPMN Graph Editorの紹介

今日はBPMN(AsIs/ToBe)図を簡単に作成するためのツールを紹介したいと思います。

おすすめ点

layout」ボタンを押すことで自動的に整形してくれます。各種BPMN図を書くツールは世の中いろいろあるのですが、整形してくれるのはこのツールだけです。よくフロー図を作成していると、追加で図形を追加すると、他の図形の場所をずらしたり、線を引きなおしたりする必要があったりしますが、yFilesであれば一瞬できれいになります。特にTo/Beを作成するときは、「あーでもない、こーでもない」と悩みながら作るので、こういう整形機能があると余計なタスクに惑わされることなく、プロセスの検討ができるのでお勧めです。

また使えるのが最低限の記号だけになっているので、どの記号を使うのかを悩む必要がないです。私もBPMNで定義された記号をすべて覚えているわけではなく、正直感覚で使ってます。

いけてない点

ファイル保存が独自形式で、かつエクスポートも画像にしか対応していないことです。最終的にPowerPointにしたいというニーズが多いので、その場合は画像で張り付けてしまうしかなくなり、後で編集できなくなってしまいます。Officeのショートカットなどを使いこなしているコンサルだと、yFilesの整形機能が要らなかったりするので、逆にyFilesの方が面倒という人もいます。

整理することの大切さ

ツールの紹介はしましたが、みなさん自身で使いやすいツールを使えばいいかと思います。ポストイットを使って「そもそもPCを使わない方が検討しやすい」という人もいれば、小学生向けプログラミングツール「Scratch」を使って整理している他社プロジェクトもあるようです。その逆にバリバリVisioを使っているところもありますし、RPAツールのフローチャート機能をそのまま検討で使っているプロジェクトまであったりします。

ただ、整理をせずにすぐにPRAの開発に入ることはやめましょう。RPAプロジェクトの成功のためには、まず業務整理をして、例外パターンやボトルネックとなっている箇所を洗い出し、なるべくRPAを使っての業務改善効果が出やすいようにしていくことこそが大切だからです。

みなさんも自分たちが使いやすいツールを探し、RPAプロジェクトだけではなく、業務改善プロジェクト全体で使ってみてください。

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